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食べて走って―お気楽週末日誌

 今日は早めに起きて部屋を掃除して、洗濯物を片づけて…と思ってたのに、目が覚めたら10時近く。

11時半には4年生4人が来ることになっているので、けっこう焦って飛び起きる。お昼ご飯にカレーを作る約束だったのだ。着替えるのももどかしく、群光広場地下のスーパーに買い出しに。今日はちょっと贅沢ビーフカレー。

段取りが悪く、11時半の時点では、まだポテトサラダも未完成。4人がハラハラ見守る中、サラダを完成させ、それからビーフカレー作りに取りかかる。圧力鍋がないので、煮込み時間が足りなかったけど、やむなし。午後1時何とかカレーも出来上がり。5人そろって「いただきますっ!」パクパク…まさに「空腹に勝る調味料なし」を地で行く今日のランチタイム(笑)。食後のデザートはプリン。あれこれとおしゃべりをして楽しい午後でした。

夜は例によって(とそろそろ言っても許されるかなー、へへ)ランニング。今日はインターバルをはさんで2000m×2、あわせて4000mにチャレンジ。最初の3日間は、走ることそれ自体に対して「ん、何なの?走るの?マジ走るつもり、えと、あの、おいおい…ひゃー」とカラダがびっくりしてましたが、昨日あたりからは体の方もアキラメがついたのか「はいはい、どうせ今日も走るんでしょ、どうぞどうぞ、お付き合いさせていただきますよ」と渋々ながらも「気持ち」についてきてくれるようになりました。とはいっても、まだまだよちよち歩きのランニングですけど。いっぱい気持のいい汗かきました。

気分すっきりしたところで、このブログ、と。人さまが見たら、「なんてお気楽な先生稼業」と呆れられてしまいそう。しかも、当たってるだけに…しくしく。

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新・海辺の街のお話(第6回)

 シンシンが帰ってしまったあと、僕は文字通り「一人取り残された」ような心細さにとらわれた。まるでだだっ広い南極の氷原で、両親を見失い、群れからもはぐれてしまった皇帝ペンギンの子供のような気分になった。

やれやれ、と僕は意味もなくため息をつく。そうして、あらためてはこれから当分の間自分の住処となる部屋を見渡した。入口のドアを背にして右がキッチン、左がバスルーム。バスルームには大きな鏡を備えた洗面台とトイレ、それにバスタブ、シャワーがついていた。中国にはたいていはシャワー設備だけで、バスタブを備えた施設は少ないと聞いていたので、それがたとえ今にも水漏を起こしそうなくらいくたびれきったバスタブであっても、うれしかった。人の幸せというのはたいていそういうものだ。

 入り口の正面は10畳ほどのリビングになっていた。窓際に木製の机と椅子。色も形も大きさもてんでばらばらな本棚がふたつ。机のわきには幅広のオーディオ用キャビネットが置かれ、その上には海信(ハイセンス)の旧式TV。机の向い側の壁ぎわには、がっしりとした木製の食卓が置かれていた。

 窓には、夏にしてはやや厚地のモスグリーンのカーテンがかかっていた。カーテンを開くと、キャンパスの向こうの漆黒の海に船灯りがゆっくり移動しながら一つ二つ点滅しているのが見えた。

 リビングの右側にはもうひとつのドアがあり、開けるとそこが寝室になっていた。寝室にはシングルベッドが2つ。それぞれの枕もとの壁には読書灯がしつらえてある。壁際には背の高い木製の衣装ダンスがひとつ。全体としての雰囲気は、日本の場末のビジネスホテルの部屋を、どういう手違いか設計師が普通の1.5倍の規格で線を引き、さらに疑うということを全く知らない世界一正直者の施工業者がその設計図の通りにつくってみたらこうなった、という感じだった。天井は高く3m以上もあり、思い切り飛び上ってみても指が天井に触れることなどとうてい不可能なほどの高さだった。これならアフリカに住むキリンの親子だってペットとして飼えそうだなと思った。
 ベッドに腰を下ろすと、急に疲労感がその腰のあたりからせり上がってきて、もう荷物を解く気にはなれなかった。僕はいつの間にかウトウトしはじめ、電話のベルにたたき起こされるまで、すっかり眠りこんでいたようだった。
 リビングの机の上に置かれた電話の受話器を取り上げると、さっき別れたばかりのシンシンの明るい声が飛び込んできた。
 「先輩、もうお休みになってました?帰る途中で美味しそうなスイカ見つけたので、お届けしようとそちらに戻ったんですけど…」
 「え?ごめん、気がつかなかった。どうやら転寝してたみたいだ」
 「だと思った。ふふ、ドアをノックしても返事がなかったので、ドアノブに袋ごと掛けておきましたからね。どうぞシャワーのあとででも召し上がってみてください。お疲れでしょうけど、そのままの格好でお休みにならないようにね」
 「うん…」

 やれやれ、すっかりシンシンのペースだ。僕は言われたとおりに、シャワーを浴び、シンシンが置いていってくれた甘い小玉スイカをたいらげ、歯を磨いて、それから少しばかり糊の効きすぎたゴワゴワわするシーツをめくり、ベッドにもぐりこんだ。
 僕はどうやらすぐに熟睡したらしい(自慢するわけではないが、いつでもどこでも3カウント数える前に眠ることができるのは僕の数少ない特技の一つだった)。こうして僕の中国での1日目は過ぎていった。

(つづく)

 

※前回までのお話は、右下のジャンル名「フィクション」をクリックすると読むことができます。

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Author:一石亭華中
ようこそ、本ブログページへ。
一石亭は中国在住8年目を
迎えました。
でも中国語はまだ初歩の初歩。
趣味は「お仕事」と散歩、それに写真撮影。
あ、それからお昼寝も…趣味のうち、かも…。

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凹んだとき、元気がでないとき、僕を支えてくれ、力づけてくれるウタを週替わりで紹介します。ちょっと古い歌が多いかも…ですが。今週も「ちょっと切ない歌」を。

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