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僕が君の目を見つめられない理由

 みなさんの場合はどうなのかよくわからないけれど、少なくとも僕は、相手の目を見て話すことがどうしてもできないタイプの人間らしい。ずっと昔からそうだった。

 今でも、僕は、誰かと―そしてそれが誰であれ―差し向かいで話をするとなると、まず相手の目(最大限譲歩して顔)を見ながら話すということがうまくできない。いや、より正確にいえば、全くできないのである。ほんの一瞬でも目が合ってしまうと、どぎまぎして、ついつい目をあらぬ方向にそらしてしまう。

 その一方で、たとえば「リーダーの条件」などという類の本を読めば(僕は以前暇つぶしにそんな本まで読み漁ったことがある)、決まって「部下を説得するときには、相手の目をじっと見て話せ」みたいなことが書いてあるし、人はときに「身にやましいことがないなら、ちゃんと私の目が見られるでしょう?」と問い詰められることがある。そんな話を聞くたびに、僕は本当に身の置きどころのないような、情けない気持ちになる。

 

 どうして僕は相手の目をじっと見続けることができないのだろう

 

 僕は、こんなふうにも考えてみる…

 「目は心を映す鏡」ともいう。いくら隠そうとしても、その目には真意が宿ることがあるから、この言葉は一つの真理を突いているわけである。だからといって、僕は自分の心を覗かれることを怖いと思っているわけではない。むしろ、見られるのは勝手だ、とさえ思う(もし、本当に相手が僕の目を通して僕と人間を見透かすことができるのであれば、の話だが)。僕が心底怖いと思うのは、相手の心を僕がうっかり盗み見てしまうことにある。いったん、それを見てしまったが最後、僕は見てしまったモノのすべてに対して責任を負わなければならない、と言った感じの怖さ、である。そういう怖さが、知らず知らずのうちに、話相手から僕の目をそらさせてしまうのではなかろうか。

 ひょっとして、僕の目の前に立つすべての人の目にはメドゥーサの魔力が宿っているのかもしれない、と。

 だから、僕があなたとおしゃべりをしているときに、僕が目を宙にさまよわせたり、遠くをぼんやり眺めていたり、あるいは完全にうつむいてしまっていたりしても、「ああ、そうなのか」―あるいは僕が「石になってしまわないだけ、まだましね」―と笑って許してもらえるなら、うれしいのだけど…。

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一石亭華中

Author:一石亭華中
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